大船渡市三陸町の催し“三陸港まつり”は、東日本大震災による被害が大きく、開催が危ぶまれました。しかし、越喜来の住人が中心となって、震災の年以降も“鎮魂の祈りと復興の大祈願” をスローガンに、開催を続けてきました。
三陸町が活気あるまちとなるために、この“三陸港まつり”を三陸町が一丸となって、開催する事が住人の願いであります。また、今回の三陸国際芸術祭との併催により、更なる祭の復興による“まちおこし”を期待しています。津波による甚大な被害から、まず初めに立ち上がったのが、剣舞と鹿踊の郷土芸能。鎮魂と再生を祈念し、自然への感謝と畏怖を胸にした三陸国際芸術祭の立ち上がりにふさわしいお祭りプログラムです。

日時:8月16日(土)14:00〜20:30

入場無料

会場:越喜来中学校(大船渡)


住所:岩手県大船渡市三陸町越喜来字前田41
盛駅 三陸鉄道南リアス線で「三陸駅」下車、徒歩約5分
池袋 けせんライナー(深夜バス)で「三陸町越喜来」下車、徒歩約5分

黒岩鬼剣舞 くろいわおにけんばい
(岩手県北上市黒岩)
【101】黒岩鬼剣舞_resize.jpg鬼剣舞は盆の精霊供養である念仏踊りの一種で、北上市を中心に圧倒的な人気を誇る民俗芸能である。沿岸部気仙地方の剣舞は、平家の亡霊を弁慶が鎮めたという伝承が多いが、北上市の鬼剣舞は仏(五大明王)を表すとされる。威嚇的な鬼の面は実は仏の化身であり、また剣舞(けんばい)という言葉は修験者が悪霊退散のために地を踏みしめる呪法「ヘンバイ(反閇)」に由来するもので、念仏の力で世の平和を願い勇壮に踊る。黒岩鬼剣舞は2002年に黒岩の三木坊、舘地区で二子鬼剣舞の指導を受けて発足した。当日は子供による気迫あふれる剣舞が披露される。


千歳明神太鼓 せんざいみょうじんだいこ
(岩手県大船渡市三陸町吉浜千歳)
【102】千歳明神太鼓_resize.jpg千歳明神太鼓は大船渡市三陸町吉浜地区の千歳部落に伝わる太鼓の集団である。約50年前から、地元在住の10代から30代の若手を中心に活動してきた。震災前は吉浜の五年祭や祝い事などの場で活動していたが、震災後は復興イベントなどに積極的に参加し、力強い太鼓の演奏で地元に元気を与えようとメンバー一丸となっている。


川原鎧剣舞 かわらよろいけんばい
(岩手県大船渡市町川原)
【103】川原鎧剣舞_resize.jpg川原鎧剣舞は壇ノ浦で滅亡した平家一門が、武者の亡霊となって源義経一行を苦しめた際に、弁慶が経巻を取り出し経文を読み上げて退散浄仏した様子を演舞化したものといわれ、それぞれの役割を表す仮面をかぶり、鎧を着けて踊る。1772年以来、盛衰を繰り返しながら伝承され、昭和11年(1936)に川原、久保両地区の有志により現在の剣舞が再興され、今日に至っている。


浦浜念仏剣舞 うらはまねんぶつけんばい
(岩手県大船渡市三陸町浦浜)
【104】浦浜念佛剣舞_resize.jpg浦浜念仏剣舞は、発祥等は不詳だが、その地形から陸の孤島と呼ばれた三陸町越喜来の浦浜地区の地元民による素朴な芸能として伝承されている。念仏和讃にのせ仮面をかぶった踊り手に焼香をさせる作法、中踊りでの蹲踞(しゃがみこみ)、後半の剣を振りかざし阿修羅の如く激しい戦いを演ずる豪放磊落な気風が特徴であり、青年やこどもたちへの後継者育成活動も活発である。


金津流浦浜獅子躍 かなつりゅううらはまししおどり
(岩手県大船渡市三陸町越喜来浦浜)
【105】浦浜金津流獅子躍_resize.jpg浦浜地区には、享保8年(1723)仙台藩主伊達吉村公が藩境巡国の際に、勢子3千人を率いて越喜来浦浜で鹿狩りをしたことが由来とされる鹿踊があったが途絶えていた。平成2年、浦浜の11人が金津流梁川獅子躍(奥州市江刺区)に入門し、稽古を経て翌年「頭渡しの儀」を挙行。大正後半に姿を消した浦浜鹿踊が約80年ぶりに「金津流浦浜獅子躍」として新生復活した。



バリ舞踊
バリ写真2CokFebby,Kadek_Legong.jpgチョコルダ・アリット・アルタワン
 / Cokorda Alit Artawan
チョコルダ・イストゥリ・アナスタシア・ウェダリ
 / Cokorda Istri Anastasia Wedari
ニ・カデ・ドゥイ・ダルマ・プリアンティニ
 / Ni Kadek Dwi Dharma Priantini
荒内琴江
小泉ちづこ

インドネシアのバリ島では、バリ・ヒンドゥー教寺院の祭礼や儀礼、冠婚葬祭、パーティーなどで、必ずさまざまな芸能が演じられます。なかでも踊りは最も欠かせないものの1つ。村々には自慢の踊り手がおり、神様に捧げると同時に人々を楽しませる、優れた存在として、人々に尊敬されています。バリ島きっての芸能の宝庫、ギャニャール県スカワティ郡シンガパドゥ村より来日の3名は、いずれも幼少期より舞踊劇・音楽芸能などに親しみ、当たり前のように自らも踊り手として、祭礼や儀礼、コンテストや芸術祭等で活躍しています。
精緻かつダイナミックな表現で、男性仮面舞踊手として現地で有名なチョコルダ・アリット・アルタワンは、画家・造形作家としても才能を発揮、現在、国立芸術大学においてヴィジュアル・コミュニケーション・デザインの講師を担当。その姪と相方のペアは中学生、宮廷舞踊「レゴン」を活き活きと魅せてくれます。また、日本人舞踊家の3名は、バリ舞踊家として数々のステージに立ち、バリ舞踊教室で講師を務めるなど、各地で活躍中です。


ガムラン演奏
ガムラン写真.jpgトゥラン・ブーラン Terang Bulan
櫻田素子/秋山ゆかり/軍司愛/田中沙織/丹野幸枝/錦織照子/横山友美/渡辺泰子

ガムラン gamelan は、インドネシアに主にみられる、銅鑼や鍵盤打楽器、竹笛などによって編成される合奏音楽です。楽器は青銅製、竹製など、地域によって様々な種類があり、特に、ジャワ島とバリ島のガムランは個性的で優れた音楽として、世界の音楽家・研究者たちに広く知られています。演奏は、日本を代表する実力派ガムラン・グループ、トゥラン・ブーラン Terang Bulan(インドネシア語で「明るく輝く月」という意味)。ガムラン奏者、櫻田素子によって3~20名前後まで自在に編成され、ダンサーとの数々の共演の他、バリ伝統曲、オリジナル作品、コラボレーションなど、東京・神奈川を中心に各地で精力的に演奏活動を行っています。2009年バリ芸術祭、2014年バリ島でのゴング・クビャール100周年記念祭にて公演、その演奏力とオリジナリティは現地でも高い評価を受けています。http://www.yk.rim.or.jp/~onmoto
CD『ガムランの小箱』(honeypancake)、櫻田素子著書:『ガムラン、ゆらぎの音色』(CD付き、プリズム社 )