気仙地方の中心に位置する箱根山。その山頂からは大船渡市、陸前高田市、気仙沼市の海が見渡せます。それらの土地で活躍した気仙大工と呼ばれる技術者集団。彼らの技術の髄が培った建物と、遥かに望む海を背景に、気仙地域の芸能が集い、また海の向こうからはバリの芸能も集います。
庭の演目、座敷の演目を楽しみ、土間では郷土のおもてなし料理を味わいながら、身近に郷土芸能に触れ、交流できる機会となります。

日時:8 月 17 日(日) 14:00-20:30
会場:陸前高田市「気仙大工左官伝承館」
住所:岩手県陸前高田市小友町茗荷1-237

入場無料:300人限定、要整理券

申し込み方法:
Eメールにて、「件名」に「8月17日整理券希望」と書いて、お名前と希望人数を記入して、info@sanfes.com までお送りください。
整理券をメールにてお送りいたします。
先着順になります。
定員になり次第、締め切りとさせていただきます。

会場:気仙大工左官伝承館(陸前高田)


陸前高田市役所前、又は、盛駅より、JR気仙沼大船渡線BRTで「脇ノ沢駅」下車、徒歩30分

陸前高田うごく七夕まつり森前組有志会 
りくぜんたかたうごくたなばたまつりもりまえぐみゆうしかい
(岩手県陸前高田市高田町森の前)
【201】陸前高田うごく七夕まつり森前有志会_resize.jpgうごく七夕とは、陸前高田市高田町に伝承されている七夕祭りである。鮮やかな七夕飾りや電飾で飾り付けられた山車(だし・木製の台車)の上に笛吹きや大小様々な太鼓を載せ、豪快に囃し立てながら町内を練り歩いた。東日本大震災では森の前地区も大きな被害を受けたが、先祖の霊への感謝、鎮魂の祭りとして復活し、毎年8月6日、7日に行われている。


金成百姓踊り かんなりひゃくしょうおどり
(岩手県陸前高田市横田町金成)
【202】金成百姓踊_resize.jpg金成百姓踊りは陸前高田市横田町の金成地区に伝わる郷土芸能。昭和初期の農作業を再現した芸能で、地区の女性住民を中心に受け継がれている。笛や太鼓のお囃子にあわせて、田んぼの土の堀り起こしから田植え、稲刈り、脱穀までの一連の農作業を表情豊かに生き生きと表現している。


小鯖神止り七福神舞 こさばかどまりしちふくじんまい
(宮城県気仙沼市唐桑町)
【203】小鯖神止七福神舞_resize.jpg七福神舞は古くから慶事の席などに招かれ舞われてきたが、昭和23(1948)年からは、航海で主人の留守を預かる婦人たちが舞う女性だけの七福神舞になった。太鼓、笛、鉦を鳴らし唄い手の囃し方にのせて神々が次々に舞う。大黒天は豊年万作・子孫繁栄・万世平和、恵比寿は大漁を祈り、福禄寿は家内和合、毘沙門天は四方八方の厄を払い、寿老人と布袋は仲良く長寿を、弁財天は無病息災を願い、それぞれの特技を演じる。


たらじがね 
(岩手県大船渡市三陸町越喜来崎浜)
【204】たらじがね_resize.jpg大船渡市三陸町越喜来の崎浜地区に伝わる小正月行事。わらみの(藁を編んで作られる衣服の上にまとう外衣)や米俵、恐ろしい面を付けた鬼がこどものいる家々を回り「言うこときがねわらし(こども)はいねがぁ」などと迫る。こどもの健やかな成長と五穀豊穣を願う、秋田の“なまはげ”に似た行事である。


広田御祝い ひろたごいわい
(岩手県陸前高田市広田町)
【205】広田御祝い_resize.jpg広田御祝いは気仙地方に伝わる貴重な民謡の一つ。本来は海の歌であるが、祝歌として欠かせない座敷歌でもあり、婚礼・新築祝い・大漁祝いなどの祝いの席では必ず歌われる。宮城県沿岸部に伝わる代表的な民謡「遠島甚句(としまじんく)」の同類で、古いものは歌いだしの「ハァー」というかけ声や囃子言葉もなく、すぐに歌いだす。


田束剣舞 たつがねけんばい
(岩手県陸前高田市小友町田束)
【206】田束剣舞_resize.jpg田束剣舞は仮面と鎧を着け、念仏とともに踊る芸能で、江戸時代、小友町田束山善性寺の和尚により、本尊供養の開帳の際に奉納されたのが始まりと言われている。明治以降いったん途絶えたが、大正時代に住田町世田米(せたまい)から田束地区に婿養子となった兄弟により陸前高田市横田の槻沢剣舞(つきざわけんばい)の踊りが田束地区の青年有志に伝えられた。毎年8月17日に善性寺に集まった住民の前で剣舞が奉納される。 


柿内沢鹿踊 かきないざわししおどり
(岩手県気仙郡住田町世田米)
【207】住田柿内沢鹿踊_resize.jpg鹿角を付け、背中にササラという依代(よりしろ)を背負い、腰にさげた太鼓を叩きながら踊る踊りで、寛永4年(1627)の古文書に記されている旧世田米村の肝入(村長)登戸屋敷弥市の子孫加蔵の代の寛政元年(1789)に、矢作村馬越(現陸前高田市矢作町)より伝授された。加蔵は若くして妻を失い、愛児一人と馬一頭が残された。途方にくれていたが、馬を売って矢作村に行き、鹿踊を習い、妻の霊前で踊ったという。一関市大東町を中心に分布する行山流(ぎょうざんりゅう)山口派に属し、活発で勇壮な動きをする踊りである。


バリ舞踊
バリ写真2CokFebby,Kadek_Legong.jpgチョコルダ・アリット・アルタワン
 /Cokorda Alit Artawan
チョコルダ・イストゥリ・アナスタシア・ウェダリ
 /Cokorda Istri Anastasia Wedari
ニ・カデ・ドゥイ・ダルマ・プリアンティニ
 /Ni Kadek Dwi Dharma Priantini
荒内琴江
小泉ちづこ

インドネシアのバリ島では、バリ・ヒンドゥー教寺院の祭礼や儀礼、冠婚葬祭、パーティーなどで、必ずさまざまな芸能が演じられます。なかでも踊りは最も欠かせないものの1つ。村々には自慢の踊り手がおり、神様に捧げると同時に人々を楽しませる、優れた存在として、人々に尊敬されています。バリ島きっての芸能の宝庫、ギャニャール県スカワティ郡シンガパドゥ村より来日の3名は、いずれも幼少期より舞踊劇・音楽芸能などに親しみ、当たり前のように自らも踊り手として、祭礼や儀礼、コンテストや芸術祭等で活躍しています。
精緻かつダイナミックな表現で、男性仮面舞踊手として現地で有名なチョコルダ・アリット・アルタワンは、画家・造形作家としても才能を発揮、現在、国立芸術大学においてヴィジュアル・コミュニケーション・デザインの講師を担当。その姪と相方のペアは中学生、宮廷舞踊「レゴン」を活き活きと魅せてくれます。また、日本人舞踊家の3名は、バリ舞踊家として数々のステージに立ち、バリ舞踊教室で講師を務めるなど、各地で活躍中です。


ガムラン演奏
ガムラン写真.jpgトゥラン・ブーラン Terang Bulan
櫻田素子/秋山ゆかり/軍司愛/田中沙織/丹野幸枝/錦織照子/横山友美/渡辺泰子

ガムラン gamelan は、インドネシアに主にみられる、銅鑼や鍵盤打楽器、竹笛などによって編成される合奏音楽です。楽器は青銅製、竹製など、地域によって様々な種類があり、特に、ジャワ島とバリ島のガムランは個性的で優れた音楽として、世界の音楽家・研究者たちに広く知られています。演奏は、日本を代表する実力派ガムラン・グループ、トゥラン・ブーラン Terang Bulan(インドネシア語で「明るく輝く月」という意味)。ガムラン奏者、櫻田素子によって3~20名前後まで自在に編成され、ダンサーとの数々の共演の他、バリ伝統曲、オリジナル作品、コラボレーションなど、東京・神奈川を中心に各地で精力的に演奏活動を行っています。2009年バリ芸術祭、2014年バリ島でのゴング・クビャール100周年記念祭にて公演、その演奏力とオリジナリティは現地でも高い評価を受けています。http://www.yk.rim.or.jp/~onmoto
CD『ガムランの小箱』(honeypancake)、櫻田素子著書:『ガムラン、ゆらぎの音色』(CD付き、プリズム社 )